どんな仕事か
ヘルパーの仕事といっても事業所によって内容は様々です。生活センターの仕事を紹介します。
- ヘルパーとしての現場勤務です。正職員には事務作業もあります。
- 主な派遣先は、車椅子を利用する身体障害者の方と、なんらかのサポートを必要とする知的障害者の方です。
- 利用者さんの自宅や外出先での1対1の介助です。
- 生活センターの派遣は同性の介助のみです。女性ヘルパーが男性利用者宅に派遣されることも、その逆もありません。
- 勤務地は神戸市全域と近隣地域です。ヘルパー業務は直行直帰です。
- 介助内容は、派遣先や時間帯によって様々です。家事、食事、身支度、トイレ、入浴、買い物、外出など、多くの人の日常と変わらないことがほとんどですので特に驚くような内容はありません。
- アクティブな利用者さんが多いため、比較的、歩くことの多い仕事です。
(*下に「どんな仕事か」のつづきがあります)
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職場の雰囲気・特徴
生活センターは企業や個人が設立したのではなく、それまで一緒に活動してきた障害者と支援者が作った事業所です。
- 仲間が集まって作った事業所なので、いわゆる上司と部下のような上下関係ではなく、スタッフの横のつながりが仕事の推進力になっています。誰でも意見を言える関係性やなんでも気軽に相談できる雰囲気など、スタッフ間のコミュニケーションを大切にしています。
- 生活センターでは、ヘルパーの働きやすさは利用者さんの暮らしと直結していると考えています。利用者さんの暮らしを大切にするということは、スタッフを大切にすることでもあります。スタッフが互いの違いを認め合い、それぞれの事情を尊重し、フォローし合える関係でいられることを大事にしています。
- スタッフはヘルパーとして外出していることが多いので事務所にいるのは事務作業や打ち合わせなどをしているスタッフだけです。事務所はこじんまりとしていますが、見渡せばそこにいる全員の顔が見えて、話しかければ全員に声が聞こえる、気取らない職場です。利用者さんや関係者が気軽に立ち寄ってくれるオープンな雰囲気です。
- 運営には障害当事者もたずさわっています。
- 誰もが長く安心して働けるように、子育て支援にも積極的に取り組んでいます。産休・育休はもちろん、子供さんの急な病気や学校行事などにも安心して対応してもらえます。子供手当(扶養手当)もあります。子育て中のスタッフもたくさん働いています。(子育て支援については下に詳しい説明があります)
- 営利目的の企業ではなく、上部組織もないため、生活センターの収益は可能な限り公平に分配されています。みなさんご存知のように国が介護に対して支払う額は決して納得のいくものではありませんが、少なくとも生活センターでは、国から支払われたお金を誰かがあらかじめ多めに取ることはなく、スタッフ全員で仕事に応じて山分けしています。
- 職員は、女性9名・男性6の15名。登録ヘルパーは 約60名です。年齢は、20代〜50代です。
- 訪問介護の契約者数は 38名、ガイドヘルプ(外出/移動支援)の契約者数は 52名です(2022年現在)。
- 生活センターについて のページにも事業所紹介があります。
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どんな仕事か2
「どんな仕事か」のつづきです。さらにくわしく説明します。
- 具体的な指示を出される利用者さんの介助では、言われたことを言われた通りにするのが仕事です。指示されていないことは行いませんので、何をすればいいかわからない、どんなふうにすればいいかわからない、という状況にはなりません。
- 介助指示がうまくできない利用者さんの場合も、家族や支援者の意向を受けたコーディネーターから事前に指示されたことをするのが仕事です。そのため、ヘルパーが独自に介助内容を考えるよう迫られることはありません。これは、ヘルパーの個人的な考えや価値観で利用者さんの生活が左右されないようにするための対策でもあります。
- それぞれの人の得手不得手や利用者さんとの相性を元に派遣先の候補を選び、顔合わせと研修期間を経て、ヘルパーと利用者さん双方の意見を聞きながら派遣先が決まります。ヘルパーが望まない派遣先に行かされることも、利用者さんが望まないヘルパーを派遣することもありません。派遣先の変更希望にも随時対応しています。
- 新規の派遣先では、ヘルパーと利用者さんの双方に不安がなくなるまで同行してコーディネートしています。ある日突然、知らない人の介助を一人で任せられることはありません。
- 利用者さんとの関係が濃密になりすぎたり煮詰まったりしないように、派遣先が同じところに偏らないよう配慮しています。
- いろいろな場面で体を動かすことが多い仕事です。利用者さんを抱きかかえるなどの力仕事は、あったりなかったりします。力仕事がある場合も、様々な技術や工夫がありますので、特に力持ちでないとできないということはありません。
- 体を使うことが多い一方で、待つことも多い仕事です。待つのも仕事のうちです。
- 人を相手にする仕事のため、なによりも大事なのは信頼です。利用する事業所やヘルパーを選ぶのは利用者さんです。また、不信感のあるヘルパーを利用者さんに押し付けることはできないのでスタッフ間の信頼も大事な要素になります。
- たまたま劇的なことが起こる場合もあるかもしれませんが利用者さんの日常も多くの人と同じようにただの日常ですので、ドラマチックな経験を期待している方には期待はずれな仕事になるかもしれません。自分次第で楽しい時間や充実感を増やせる仕事だと思いますが、基本的には、ありきたりな日常の中にやりがいを見出す淡々とした仕事です。そこがこの仕事の良さでもあると思います。
- 人の暮らしに直接関わる仕事なので、自分のしている仕事の意義や自分が何の役に立っているのかがわかりやすい、手応えのある仕事だと思います。
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子育て支援
生活センターでは全てのヘルパーに長く安心して働いてもらうために、積極的に子育てをサポートしています。子育て中のスタッフもたくさんいます。
- 法に基づいた産休(産前6週・産後8週)・育休(最長2年)を遠慮なく使ってもらえます。求人のための宣伝文句ではなく、本当に遠慮なく休んでもらえます。あまり強調すると嘘っぽくなるかもしれませんが、本当なんです。
- 産休前にも、無理なく体調に合わせた働き方をしてもらえるよう勤務時間や仕事内容を調整しています。
- 男性スタッフにも積極的に育休をとってもらえます。
- 産休・育休後は、状況に合わせて無理のないペースで復帰してもらえます。育休直後に、いきなりフルタイムで通常の仕事内容をこなすよう求められることもありません。
- 子供さんが突然病気になったときなどの急な交代にも日常的に対応しています。急な交代が、気楽な「お互い様」となるような雰囲気だと思います。
- 子供さんの学校行事などにも遠慮なく参加してもらえます。休日は自己申告制なので、休むのに理由も問われませんし誰かの許可も不要です。
- 子育て中のスタッフが安定して働き続けられるように、経済的なサポートとして子供手当(扶養手当)もあります。名目だけではなくそれなりに意味のある額になるように、第1子には月1万7000円、第2子以降は1人につき月1万2500円の手当が加算されます。(18歳以下の扶養家族が対象)。
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むいている人/むいていない人
ヘルパーの仕事は、結局のところ利用者さんとの相性がもっとも重要だったりするので、どんなヘルパーが良いヘルパーかは一概には言えないのですが、基本的な向き・不向きを考えてみました。
- 長時間、他人と1対1で過ごす仕事ですので、まずなによりも人付き合いが苦にならない人にむいている仕事です。とはいえ、ヘルパーは利用者さんの友達になることを求められているわけではないので、誰とでもすぐに友達になれる才能などは不要です。利用者さんが不安になるほど態度が悪いのでない限り、話し上手である必要も、無闇にほがらかである必要もありません。ある程度礼儀正しくて、誠実であれば、それでじゅうぶんです。
- ヘルパーは、料理・掃除・洗濯など家事をする機会が多いので家事ができるに越したことはありませんが、うまくできなくても大丈夫です。大事なのは、指示されたことを指示されたようにできるかどうかです。家事の能力よりも人柄のほうが圧倒的に重要です。現場によっては家事がまったくない場合もあります。
- 活動的な利用者さんが多いので、体を動かすこと、とりわけ歩くことが多い仕事です。特に優れた体力は必要ありませんが、体を動かすのが苦手な人にはツラい仕事になるかもしれません。
- 常習的な遅刻や無断欠勤は利用者さんに多大な迷惑をかけてしまいます。時間を守る自信がない方には難しい仕事です。
- いつなんどきも自分流のやり方を貫きたい人、他人の採点をやめられない人、説教ぐせのある人などは、この仕事にはむいていないかと思います。
- 自分がリードして障害者の人生をより良く導いてあげたいとか、障害者をやたらはげましたいなどと想像している人にもむいていないかなと思います。自分のことを障害者より上の存在だと考えている人にはなかなかきびしい仕事です。
- 障害があってもなくても、誰もが自分と同じように、間違うこともあればくだらないこともすると考えている人、他人の趣味趣向や言動の全てをいちいち採点したり価値判断したりしない人には、むいていると思います。
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介助経験者の方へ
他事業所との違い、介護保険のヘルパーとの違いについて。
- 自立生活センター(CIL)系のヘルパー経験がある方には、それとほぼ同じだと思います。
- 他事業所の障害者の訪問介護ともあまり違いはないと思いますが、利用者さんの主体性を最大限尊重しつつ、利用時間だけに限らず利用者さんの生活全般に寄り添いながら自立生活にこだわった取り組みをしているのが生活センターの特徴といえるかもしれません。また、利用者さんの尊厳に配慮している事業所ではどこも同じだと思いますが、同性の介助しかしないという決まりもあります。
- 介護保険における高齢者の介助とは違う部分も多いと思います。利用者さんと何時間も1対1で過ごす長時間の介助もありますし、多くの場合、決まった時間に決まったことをするのではなく、いつ何をどんなふうにするかは利用者さん主導になります。
- 施設での同時に複数の方を担当する介助とはかなり違います。生活センターの派遣は全て1対1の介助で、介助する側の段取りではなく利用者さんのペースに合わせて動きます。
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未経験/初心者の方へ
介助が必要な人の暮らしを余裕をもって社会で支えるためには、介助ができる人を増やす必要があります。生活センターでは、介助ができる人を増やすことも私たちが担うべき社会的責任であり大事な仕事だと考えています。これまでも、たくさんの未経験の人と一緒に働いてきました。未経験の方、大歓迎です。
- 初心者の方にも安心して働いてもらえるように、不安がなくなるまでじっくりとサポートしています。向き不向きや難易度に合わせて派遣先を選びながら、あせらずに仕事に慣れてもらえます。未経験で生活センターで働き始めて、その後も活躍中の人がたくさんいます。
- 応募時点では無資格でも大丈夫です。採用後、必要な資格を取得してもらい費用は全額負担します。くわしくは下記の「資格について」をご覧ください。
- 生活センターの介助は、利用者さん主導です。利用者さんから(または事前にコーディネーターから)「言われたことを言われた通りにする」のが基本です。初心者の方でも、何をどうすればいいかわからないという状況にはなりませんので安心してください。
- ヘルパーが利用者さんを指導・教育するような場面は、まったくありません。ヘルパーが障害者の指導者や教育者のように振る舞うのは、むしろ絶対に避けるべき態度です。「立派な人」にしかできない仕事なのではと想像されているとすれば、まったくそんなことはないので安心してください。
- 生活センターでは同性の介助しかしていません。女性ヘルパーが男性利用者宅に派遣されることはありませんし、その逆もありません。
- 生活センターでは、ヘルパーと利用者さんの双方に不安がなくなるまでコーディネーターが同行し、双方が納得して派遣が決定します。行きたくない派遣先に無理に行かされることはありませんし、知らない人のところに突然一人で行かされるようなこともありません。事情に関わらず派遣先の変更希望にも随時対応しています。利用者さんとのトラブルにも事業所が責任を持って介入しています。
- 介助内容は派遣先によって様々です。例えば下の動画は、生活センターともおつきあいのある事業所のスタッフさんの朝の身支度の様子です(NHK Eテレ「バリバラ」より)。
YouTubeで再生されます
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フルタイムの正職員/正社員を希望される方へ
現在、入浴や排泄の介助を伴う同性介助のための女性スタッフを重点的に募集中です。
- フルタイムの正職員は、ヘルパー業務だけでなくパソコンによる事務作業があります。ヘルパー業務と事務作業の割合は6対4くらいです。
- 事務は、一般的なパソコン操作ができれば特に難しいものではありません。パソコンがまったく使えない方には、ちょっときびしいかもしれません。
- 仕事に慣れてきたら週に1回程度は夜勤/泊まりがあると考えておいてください(希望次第ですが月に2〜3回程度の場合が多いです)。
- なにがなんでも夜は毎日ぐっすり眠りたい方、一度眠るとちょっとやそっとでは目覚めない自信のある方にはきびしいと思われます。
- 勤務は変形労働時間制/シフト制です。
- ヘルパー業務は1日に1~2件程度です。
- 休日は年間120日程度です。柔軟に休みをとれます。
- 事務作業は通常の勤務時間内にできますので、事務作業のために残業する必要はありません。
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アルバイト/パートタイムを希望される方へ
生活センターでは、アルバイト/パートタイムのヘルパーもたくさん働いています。
- ヘルパー派遣は24時間体制で動いていますので、それぞれの生活スタイルに合った働き方をしてもらえます。週に30時間を越える働き方をしている人もいますし、月に数時間だけ働いている人もいます。昼間だけ動く人もいれば、夜勤だけの人もいます。
- ただ、ヘルパー派遣は相手あっての仕事ですので、働きたい時間帯に常に利用者さんのニーズがあるとは限りません。できるだけ希望にそえるように調整してみますので、まずは相談してみてください。
- 最終的にヘルパーを選ぶのは利用者さんです。利用者さんからの評価次第で仕事量/収入が左右される仕事だと考えておいてください。
- 経験にもよりますが、仕事に慣れるのにそれなりの時間がかかりますので、数カ月だけの短期バイトは難しいです。
- 安定して長時間勤務される場合は社会保険や雇用保険の対象になります。
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資格について
下記の資格があればすぐにヘルパーとして働いてもらえます。
- 介護福祉士
- 実務者研修(旧基礎研修&旧ホームヘルパー1級)
- 初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
- 重度訪問介護
- 知的障害者移動介護(知的ガイドヘルプ)
- 正職員には、制限なく働いてもらうために初任者研修(旧ホームヘルパー2級)以上が必要です。
- 無資格の方には、採用後に初任者研修取得費用を全額サポートします。
- 知的ガイドヘルプ資格のみの方は、条件が合えばアルバイトは可能ですが派遣先が限定されます。応募時にご相談ください。
- 実務者研修は半額補助、介護福祉士は合格祝い金3万円を支給します。
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よくある質問
見学だけでもできますか?/まずは話を聞きに行くだけでもいいですか?/小さな子供がいても働けますか?/学生でも働けますか?/短期バイトでもできますか? ……ほか
求人に関するよくある質問
禁止事項
生活センターでは、ヘルパーと利用者さんの双方をトラブルから守るために、宗教勧誘の禁止、投票依頼の禁止、金銭のやり取り禁止、飲酒の禁止などのルールがあります。詳しくは、以下をご覧ください。
禁止事項について
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